各種がん検診・骨粗しょう症検診

胃がん検診

胃がんは日本人のがんの中でも患者さんの数が多い疾病ですが、食生活の変化やがん検診の普及、治療の進歩により死亡率は年々減少しています。しかし、新潟県の胃がん死亡率は、全国の上位に入っています。

現在の医療技術の進歩により、早期に発見すれば胃を切らなくても、がん病巣部を摘出する技術が確立しています。検診で発見されたがんは、6~7割が早期がんです。

早期がんは症状がほとんどありませんので、1年に1回検診を受けましょう。

検査方法
胃部レントゲン

胃を膨らませる発泡剤5gをすばやく飲んでもらいます。
次にバリウムを140cc飲んで、撮影を行ないます。
胃全体の粘膜にバリウムを十分に付着させて、粘膜の微細な変化を示現するために、胃全体をくまなく観察できるように多方向から撮影します。

子宮頸がん検診

20歳以上の方が対象です。
子宮の入り口付近「子宮頸部」にできるがんや前がん病変を調べる検査です。

検査方法

子宮頸部細胞診
LBC(液状化検体細胞診)法

専用の道具で子宮の入り口(頸部)をこすって細胞を採取し、色素で染色して顕微鏡で細胞の変化を調べます。
がんを早期に発見でき、また前がん病変(異形成)を発見することで、がん予防に繋がります。

⇒ 子宮頸がんの原因、HPVについての詳細はこちら

肺がん検診

40歳以上の方が対象です。

肺がんは肺の入り口付近にできる肺門型肺がんと、肺の奥の方にできる肺野型肺がんに大別されます。
肺門型肺がんは、喫煙者のがんと言われ、1日の喫煙本数×喫煙年数=600以上になると発生しやすくなると言われます。胸部X線検査では、心臓や骨の陰になりやすく、喀痰細胞診が有用と言われています。
一方、肺野型肺がんは、非喫煙者のがんとも言われます。

肺門型、肺野型それぞれのがんを早期に発見するには、喀痰細胞診と胸部X線検査の両方を受診されることをお勧めします。

検査方法
喀痰細胞診 痰を採取して、色素で染色して、顕微鏡で細胞の変化を調べます。
気道より口や鼻にかけてのいわゆる上気道がんを見つけることもあります。
胸部X線検査 背中からX線を照射して肺全体を撮影し、フィルムを調べて病変を見つけます。
縦隔部分、気管支や太い血管の走行、心臓や横隔膜の形状なども観察します。

喀痰細胞診検査:上手な「たん」の出し方はこちら

乳がん検診

食生活の欧米化、ライフスタイルの多様化により、乳がんの死亡が急速に増えています。発症年齢は、40歳~50歳代がピークです。

早期発見には、乳がん検診学会で「有効な検診方法」として認められている乳房X線検査(マンモグラフィ)を 定期的に受けることをお勧めします。

検査方法
乳房X線撮影
(マンモグラフィ)
乳房X線撮影は、乳房をプラスチック板で挟んで圧迫し、左右片方ずつ撮影します。

⇒ 個別乳がん検診希望の方はこちら

大腸がん検診

近年、私たちの食生活は欧米化してきており、大腸がんが増えてきています。原因は、動物性脂肪摂取量の増加や繊維質の摂取量が減ってきたためと言われています。

便の潜血反応によって下部消化管(結腸、直腸、肛門)の出血を伴う疾患を発見する手がかりになります。

検査方法
免疫学的便潜血反応 受診者が便を採取し、便中に混じっているごく微量の血液を調べます。
人の血液にのみ反応し、食物などの影響を受けません。

前立腺がん検診

高齢化や食生活の欧米化により、近年最も増加しつつあるがんです。がんの初期にはほとんど自覚症状はありません。

特に50歳以上の方にお勧めします。

検査方法
化学発光免疫測定法 血液中の腫瘍マーカーであるPSA(前立腺特異抗原)を測定します。
基準値は年齢により異なりますが、測定値が基準値内であっても1.0ng/ml以上であれば、1年に1回の受診をお勧めします。

骨粗しょう症検診

骨粗しょう症とは、骨を形成しているカルシウム、たんぱく質、リンの量が減少するために、骨の密度が低くなることをいいます。20~30歳代をピークに40歳を過ぎる頃から減少して、特に女性は閉経期を迎える50歳代から急激に減少します。

骨折するまでは自覚症状がほとんどないため、日頃からの予防が重要になってきます。

検査方法
椅子に座った楽な姿勢で、X線を前腕骨(手首とひじの間)の部分に1分間程照射します。
痛みもなく、非常に精度の高い検査です。
わずかなX線量で測定しますので、外部に漏れてくる線量もほとんどなく、生殖組織への直接の被曝もありませんので、安心して受けることができます。